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ロードセルブレーキ買うもカスタマイズで苦難の連続 [GAME]

恒例の11月末の安売りで、Fanatecからいくつかオプションを購入した。そのうちの一つが、CSLロードセルキットだ。しかし色々問題あってカスタマイズすることになったが苦難の連続だった。奮戦内容をまとめておく。

Tanatec DD pro付属のペダルは、非常に柔らかく実車のそれとは感触が大きく異る。一方今回買ったロードセルキットは、名前の通り歪センサーのロードセルにより圧力を検出しているので、より実写に近いという触れ込みだった。

実際に操作してみると、とにかく重い。そのため管理人の脚力で踏める程度だと、ストロークが数mmしか無いような感触だ(実際には1cmくらいはあるのだが)。この程度のストロークだと細かいブレーキングがしづらい。今まで出せていたタイムが全然出せなくなった。

このペダルが重すぎるのは万人が感じることのようで、いろいろな改造がなされている。そこで筆者も試してみた。最初に実施したのは、間に挟まっているエラストマースタックを3Dプリンターで作り直してみた。TPUで作成し、インフィルを少なめにすることで変形しやすくする魂胆だ。
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変形はしたが、圧力が発生しづらく、ペダルのストロークに対してリニアな動作をしなかった。PCのコントロールアプリで挙動を調べると、潰れ始めると数値が上がらず逆に戻るような感じだった。

とあるイタリアのメーカーが、このペダル用のカスタマイズパーツを販売している。同じようにTPUを使って3Dプリンターで製造しているようだ。早速形状を真似して作ってみた。
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主にインフィルを変えて4通りも作ってみたが、結局しっくり来るものは無かった。ある程度の硬さだとストロークが少なく、柔らかくするとリニアリティが失われる。多分イタリア製もストロークは少ないと思われる。

次に試したのは、多くの方が実施している東京発条の強力ばねだ。サイズだけでなくばね定数(ばねの強さ)も各種ある。結局以下の4通りを試すことになった。
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硬い順に左から、TM20×40、TL20×25、TL20×40、TY21×30。多くの方が使っているのは、TL20×25だ。直径も長さもちょうどいい。
しかし結局高たわみで柔らかいTY21×30(ばね定数:23.24 Nmm)に落ち着いた。高たわみなのでストロークが稼げてかつ柔らかい。しかし21mmなので若干収まりも悪いし、30mmなのでワッシャー状のプラパーツの個数で間隔を合わせこんだ。最終的にはこのようになった。
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さらにアクセルペダルも軽すぎたので、こちらを参考にRCカー用のダンパーを追加してみた。ばねの摩擦音はあるが、それでも重いブレーキペダルとバランスが取れた感じはする。

とにかく苦労させられたロードセルブレーキだが、管理人の足が小さい(公称24.5cm)ことが最大の原因のように思える。足が大きければペダルの上の方を踏めるので、てこの原理で小さい力ですむし、ストロークも多くなる。このペダルは小足には全く向いていない。巨大な足を持つ毛唐に合わせてあるに違いない。

試行錯誤している間に感覚が鈍ってしまい、タイムが全然伸びない。一時は元のブレーキも戻そうとしたこともある。買わなきゃよかったと思ったことも。逆に苦労することで、ステアリング以上にペダルも重要だということを思い知らされた。足の感覚がたよりなので、より繊細な装置が要求されるのだと実感した次第。

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ハンコンの各種微調整 [GAME]

ハンコンを使い始めるといろいろ問題が出てきたので調整しながら使っている。ようやく落ち着いてきたので記事として残しておくことにした。

最初がハンコンの角度。そのままでは水平もしくはやや下向きで、非常に使いづらい。このコックピットはFANATEC対応ではないので仕方ない。そこで3Dプリンタで三角柱のようなものを作成し、50mm程度のボルトも調達して仰角をつけた。
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底板の裏にはほぼ同じ形状の三角柱があり、ボルトは底面には斜めだがモーターユニットには垂直になるようにしてある。しっかり取り付けてあるのでグラつきなどはない。もう少し仰角をつけても良いところだが、モーターユニット背面に接続したケーブルが干渉するので、この程度が限界のようだ。

その後使い込んでいくうちに、とある症状が気になり出した。ハンドルに瞬間的に大きなトルクがかかるとき、ハンドルの根元あたりから「カチッ」と音がするのだ。気になりだすとレースに集中できなくなる事もあった。英語サイトも含めネットで調べたら、
・軸のスリット部分にテープを貼れ
・ハンドル側のボールにグリスを塗れ
などがあったので、両方試してみた。
IMG_3861.jpegIMG_3857.jpegビニールテープのようなものは劣化が少ないとされる日東のアセテートテープだ。何かと重宝している。適度な厚みがあるのでキシミ止めには適していると思われる。グリスの方はプラスティック用だが金属ももちろんOK。プラスティックを侵さないのでこれまた重宝している。ただしグリスとしての性能は不確かだが。

両方やってだいぶ改善した。「だいぶ」ということで完全には止まっていないが当面様子を見ることにする。そもそもこの症状は不良品なのか製品の「仕様」なのか気になるところ。ダメ元でメーカーに問い合わせてみるか。

もう一つの改善が、コッピット移動用の取っ手。
IMG_3876.jpeg滑り止めのマットの上に乗せるときに若干持ち上げるのだが、手をかける底板部分が薄く手に食い込んで痛い。そこで簡単な取手を作成した。挟み込んであるだけで若干緩めなので、押すとずれるが主に使うのは引くときだけだからこれで良しとする。


いろいろ環境が整ってきたしほぼ毎日乗っているがあまり上達したようには思えない。メニューブックをひたすら攻略しているが、ゲーム内クレジットをつぎ込んでチューンナップしてしのいでいる次第。真の実力で勝てるようになるのはまだまだ先か。

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ハンコンとコックピット納品&完成・・・ここからが本当の試練か [GAME]

3か所に発注していたハンコン関連が、同じ日に一気に納品された。1〜2日くらいずれるのが通常だが珍しい。なので一気に組み立てることに。

コックピットの座席の方はかなりでかい。リクライニングが全開になって梱包されているので厚みはさほどでもないが、長さはかなりある。それ以外は想定内の大きさだった。IMG_3799.jpeg
全体でかなりの重量物になるので、移動用にキャスターのセットを別途購入した。
別製品用だがM8ネジなので取り付けは可能。安くはなかったが一般の家具用と異なり、タイヤは小さくストッパーのレバーは大きめらしい。まずは座席の裏面に取り付けた。
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ステアリングのモーターとペダルの取付には手こずった。取り付け用の穴や各種ボルト類は用意されているのだが、FANATEC DD proでは帯に短し〜だった。
・モーター部:ボルトがわずかに長かった → 短めのボルトを買う
・ペダル・・奥側の穴の位置が合わず、手前側はボルトが短い
 → 長めのボルトを買い、締め付けは手前側だけとする

方針が決まったのでホームセンターに出向きに所望のボルト類を購入。
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ようやく完成し、とりあえず動かしてみた。初期設定が必要のようでフォースフィードバックのないただの玩具コントローラになってしまったが、雰囲気は出ている。
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翌日、ここのサイトを参考にファームウェアのアップデートとGT7向きの設定を行った。そしてGT7側でもフォースフィードバックの設定を行い、いざレースに。しかし惨敗。何でも無いところでスピンする。設定の問題か運転テクニックの問題か判断がつかない。設定に関してもっと調べる必要がありそうだ。

さらにハンドルの角度やペダルの前後位置、さらには座面の高さも調整したい。しかしハンドル角度に関しては、このコックピットでは調整幅が狭くこれ以上は無理のようだ。なにか挟み込んで角度を変える治具を3Dプリンタで作ってみるか。運転より前に試練が待っていようとは思わなかった。

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PS5入手&GT7で修練の日々 [GAME]

すでに3週間ほど経つが、PS5の購入権が当たりGT7と共に入手できた。定期的に募集する家電量販店のPS5のセットだ。様々な箇所に申し込んでいたがなかなか当たらず、今回はPS5単体ではなく追加のコントローラ、充電スタンド、GT7ソフトのセットに申し込んだら早速当選。そして購入した次第。
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GT7はなぜか暴落して2,000円を切ることもあり、追加のコントローラや充電スタンドも当面は不要。ちょっと損した気分だが、当たらないよりマシだ。9月中旬の5,500円値上げ直前に入手できたのだから良しとする。

さっそくGT7(グランツーリスモ7)で日々練習する。PS1、PS2、PS3時代には、全部ではないがそれぞれのGTシリーズを買っては来た。しかしさほど真面目に練習しなかったので上達しなかった。コントローラの限界を感じてハンコン(ハンドルコントローラ)を買ったこともあったが、その都度設置するのが面倒くさく、特にペダルはどうしても動いてしまい、結局本格的にやらずじまいになっていた。

今回PS5の購入に至ったのは、GT7をどうしてもやりたかったから。いずれはハンコンも購入し(さらにコックピットも?)、本格的にレーシングゲームをやりたくなった。GT7がeスポーツとして国体の種目になったり、サッカーのために加入したDAZNでF1を見るようになったのも影響している。現実で爆走できなくてもヴァーチャルな世界で発散させるのも悪くないと思えたからだ。

コントローラではどうしても極端に操作しがちで、ハンドルは目一杯、アクセルとブレーキは全開になってしまう。PS5のコントローラでは、アクセルとブレーキはアダプティブトリガーのおかげで「重さ」があり、全開にしない操作がしやすい。しかしスティックでのハンドルは難しい。そこで、Thingiverseのデータをいただいて、アダプタを作ってみた。
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きちんと作っていなかったせいもあり、若干ぐらついて却って操作しづらかった。結局企画倒れだった。その代わりコントローラ自体を回転させる設定のほうがやりやすかった。回転軸が定まらないが、中間位置が作りやすく目一杯にならないからだ。日々練習して(実際には3日に1回位だが)、国際A級ライセンスまでは取得できた。(各科目9割以上ブロンズだが)

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しかし高額な賞金のレースでは全然勝てない。PP値(Performance Point)制限があって、闇雲にチューンナップした車では出場できない。上限ギリギリの性能では、競合にあっさりおいていかれ、さらにコーナーでの各種テクニックがないので勝負にならない。最下位はザラだ。
というわけで、かねてより欲していたハンコンと、勢いでコックピットも買うことにした。


コックピットには、専用のフロアマットと他社製だがロック付きのキャスターを追加した。合計で大層な金額になったが、まぁ良しとする。eスポーツで国体に出場するのが目標なのでこれくらいの投資は必要だ。と自分に言い聞かせることにする。

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ORBIONスペースマウスを作成 [3Dプリンター]

かねてから存在は知っていたが、実用性と使用頻度が疑問だった「ORBIONスペースマウス」を作成した。作るネタが欲しかったのと、パーツ代を調べたら安くできそうだったから重い腰を上げた次第。

まずは部品調達。必要なのは電子部品だけなのですべてAliExpressに発注した。先のサイトの推奨パーツは価格が高めだったり納期が長めだったので、一通り他のショップも調べて発注した。総額約3,500円で納期は2週間ほど。ケチったせいで後々苦労するはめになった。(後述)
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製作に関して以下のサイトのお世話になった。お世話になっておいてなんだが、情報が古かったり不正確な部分も少なからずあった。
https://lunar-creation.com/orbion/
https://monohoshi.blog/orbion/
https://plaza.rakuten.co.jp/k98br/diary/202205070000/

まずは樹脂パーツの印刷から。黒と赤銅色のPrusament PETGを使用。PETGである必要はなかったが、渋い赤銅色を使いたかったのと、黒のPETGが残り少なかったので使い切ろうという魂胆でこれらになった。その他にクッション材などでTPUを使うが、これはPolymaker社のサンプルを利用した。写真を取り忘れたのでお見せできる画像はない。

製作の最初は、インサートナット。ナットを熱して樹脂パーツに押し込む。過去一度だけ経験したことがあったが、位置決めやネジ穴が垂直になるように埋め込むのはテクニックが要る。今回は長めのビスにナットを取り付け、ライターで炙ってラジオペンチでつかんで挿入した。直後に小型の曲尺で垂直を確認しつつ微調整した。前回はハンダゴテでやったので直角が取りにくかった。
今回はケチったが専用のインサートナットを使えば位置決めや垂直は取りやすいだろうと思う。なにより専用なので強度が確実のはずだ。力のかかる方向から差し込んでいるので、普通のナットでは最悪抜ける可能性はある。
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その後は、配線&組み立てと行きたかったが、今回購入したロータリーエンコーダーに難があり一苦労することになった。
IMG_3784.jpeg一見普通のロータリエンコーダーだが、本家推奨品とは以下が異なっていた。
・軸が短い、データを見るに7mmほど短い
・軸に付いているべき取り付けネジがない
・基板のネジ穴が小さい

まともなものを買い直すことも考えた。しかし単体だと納期2か月とあるし、Amazonでは価格も高めでそれでも2週間以上掛かりそうだったので、現物でできる方法を考えた。いくつかの樹脂パーツの形状を調整して軸が短くても対応できるようにしてデッチ上げた。

そしてようやく配線&組み立てに着手。
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そして完成。さらにソースコードを眺めて、簡単にできる範囲でいくつか好みに合うように修正した。
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とあるメタルバンドのロゴを表示。本体の赤と黒もバンドのイメージカラーだ(と勝手に思っている)。

実際にFUSION360で使ってみた。市販の3Dマウスでもそうらしいが、慣れるまで時間がかかるらしい。なのでまだ便利と言えるほどの感想はない。FUSION360以外にPrusaSlicerでのサポートのでき具合を眺めるときに使いたいが、残念ながら現状の機能では所望の動作は無理のようだ。再度ソースコードを眺めてみるか。

ここでは記載しなかったが、作成の過程では細かい現場合わせが多数あった。穴や直径の小さい大きいは茶飯事。いくつかの樹脂パーツの形状修正は必須だった。オリジナルの製作者と全く同じパーツを入手できない限り手間無しで完成させるのは無理だろう。以下がその残骸。インサートナットの練習にも使えたので決して無駄ではなかったと言い聞かせることにする。
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2色マルチカラーフィラメントを試す [3Dプリンター]

以前から存在を知っていて、類似品が安く出ることを期待して待っていたフィラメントを購入したので早速試した。

「2色マルチカラーフィラメント」と言って、断面が半円ずつ2色になっている。確か去年末辺りに登場したが、今回類似品で250g×4本のセットを見つけたので購入した。

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長さ方向に色が変化する「レインボーカラー・フィラメント」はだいぶ前から存在した。この手のフィラメントは、高さが10cm以上あるような大きめの造形物だと見栄えがするので、色変化の周期がそれに合わせて長めになっている。3DBenchyや招き猫のような小物は色変化がほとんどなく、恩恵にあやかれない。

その点このフィラメントは、ある程度の高さがあれば3〜4cmでも違いがわかる。逆に平たいプレートのようなものは色が混ざって出てくるだけなので企画倒れになる。

早速プリントしてみた。
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左右で色が変化する予定だったが、巻グセの影響か前後での色変化になってしまった。エクストルーダーには色が左右になるようロードしたのだが、プリントが進んでいくうちに前後になってしまった。手で左右になるように力を加えてみたが結局前後になり、悪あがきした部分は色変化が不自然な層になってしまった。余計なことはしないほうが良さそうだ。

このフィラメントは、エクストルーダー内でねじれずそのままの向きで吐出することを前提としている。なのでボーデン式では若干不利かもしれない。チューブ内でねじれが発生したり戻ったりすると、造形物の色変化が均一でなくきれいに仕上がらないだろう。

この手のキワモノは、最初のうちは面白がって色々プリントするがそのうちに飽きてしまうのが常だ。なので1kg単位で何本も買う気になれなかった。今回購入したのは、250g×4本のセットだが灰色や銅色など渋めの配色が多く、紫や赤系の色の組み合わせはなかった。福袋のようなもので不人気な配色でセットを作ったのかもしれない。

 

なおこのメーカーは3色マルチカラーまで出している。試してみたいがこれ以上キワモノはあっても困るので当然見送りだ。

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Snapmaker2のCNCを試す [3Dプリンター]

騒音やら粉塵を毛嫌ってなかなか手を出さなかったSnapmake2のCNCを試用してみた。

専用ツールのLubanは、CNCに対しては長らくβ版だったが、いつのまにか更新されて正式対応していた。
LubanのCNC.pngSnapmaker2に添付されていたアクリル板(110mm四方、2.8mm厚)に対し、Vビットでロゴを切削し、周辺をフラットで切断してみる。それぞれのデータは予めDXF形式で作成しておいた。
切削の深さや切断時のタブ(完全に切断せず残しておく部分)の設定など比較的簡単だった。ただし、エンドミルの交換待ちをしてくれるような機能ないので、切削と切断は別データとして保存し、部材を固定したままエンドミルを交換して続行する方法をとった。

加工を始める段になって、付属の固定治具は大きすぎてアクリル板の加工には不釣り合いと気づいた。エンドミルと接触する心配もあったので、3Dプリンタで簡単な治具を作った。アクリル板の厚さに合わせた駒のようなものを数個作り、手持ちのM4ネジで捨板に取り付けた。さらに削りカスを撒き散らさないように、捨板の周辺に囲いを付けた。厚紙を切り貼りして塀を作っただけだ。厚紙なので、エンドミルやXYの各軸が接触してもトラブルにはならない。

加工終了直後はこうなった。
IMG_3737.jpegIMG_3738.jpeg囲いを超えてかなり粉塵が飛んでいる。ないよりマシと言ったところか。ネジが3本しかなく3箇所しか固定していないがなんとか乗りきれた。

加工品はこの通り。
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IMG_3744.jpegとあるメタルバンドのロゴだ。周辺の切断はまぁあまぁだが、ロゴの切削は削りカスが残っているのか白っぽくなっている。ほじってみたがきれいにはならなかった。Vビットでこういった加工をするのは邪道なのかもしれない。切れ味が落ちてきたらもっとひどくなりそうではある。
かつてレーザー加工機でこれと同じものを製作したことがあるが、やはりレーザーにはかなわない。この加工には、ロゴの切削はレーザー、周辺の切断はCNCで行うべきか。10Wレーザーなら両方できるのだが。

なお、騒音や振動は多少あるものの気にならないレベルだった。金属加工ができない非力さの上にエンクロージャーの効果もあるようだ。しかし加工エリアが極めて狭いのは残念。捨板は160×160mmだが固定するためのM4ネジ穴は大部内側にあり、今回のアクリル板と同じ110mm四方がサイズの限界かもしれない。A150のCNCはおまけみたいなものか。

タグ:Snapmaker CNC
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多色印刷についてあれこれ [3Dプリンター]

ホビー向け積層型3Dプリンターの多色印刷と言えば、
・Prusa MK3S用オプションの「MMU2S: Multi Material Upgrade 2S」
・汎用多色アダプタのMosaic社Paletteシリーズ
が主流と思われる。いずれも1ノズルだが、2ノズルで2色印刷可能な機種は過去からいくつか存在していた。しかしどれもこれもまともに印刷できない。2つのノズルの位置合わせを、3軸完璧にするのは民生機器品質では無理のようだ。

1ノズルでの多色印刷は、
・フィラメント交換
・ノズル内に残ったフィラメントの廃棄(パージタワー)
が肝となる。
積層方向に色替えするのなら手動でも可能だ。Prusaならスライサの設定で簡単にできる。6〜7回の色替えを行って印刷したことがある。しかし同一面で色替えがある場合など、フィラメント交換が数10回になると手動はもはや現実的ではない。手動でも行った色交換時のフィラメント廃棄を自動で行うのが上記装置の役目でもある。

今年4月以降、多色印刷可能な機種がクラウドファンディングで登場してきた。いくつか紹介する。
●AnkerMakeの「M5」と多色アダプタの「V6」
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プリンタ自体はPrusaとさほど変わらない。カメラ付きとかタッチパネルUIを持ったコントローラーとか今風な改善はある。最大の特徴はV6という6色の多色印刷オプションだ。乾燥機能付きのケースにフィラメントを設置し、専用のエクストルーダーユニットに交換した本体に接続して使う。その最大の特徴は「パージタワーを生成しない」だ。
このオプションはクラウドファンディングのアドオンとして後日(2023年1月)出荷とのことで細部が明らかにされていない。わかっている範囲では、
・1ノズル
・エクストルーダー自体はV6側に存在し、フィラメントの1本を選択して押し出す
・6本のフィラメントのままエクストルーダーユニットに入力
じつは管理人はこのシステム一式を購入することにしてプレッジした。フィラメント6本セットなど含め$960ほど。本体は11月、多色オプションは来年1月と随分先だが楽しみではある。しかしパージタワー無しで本当に多色印刷可能なのか、いまだ疑問だ。

●Bambu Lab社「X1」および「AMS」
x1Series-main-bg-large.jpgCoreXYでエンクロージャー付き。高速・高温での印刷が可能で、PCやカーボンファイバー入などの高強度なフィラメントが使えるのが売りだ。最大16色まで可能な多色印刷オプションもある。多色印刷の構造は、MMU2と考え方は同じ。フィラメントを抜き差しし、ノズル内のフィラメントをパージタワーに捨てる。ただし、パージタワーになすりつける前に直接ノズルから排出もする。圧力を高めて排出できるのでパージタワーより効率は良いはずだ。パージタワーは仕上げ用なのか。

AnkerMakeをポチった勢いで、クラウドファンディング開始日に争奪戦に参加しそうになったけど、発送先に日本が含まれていなかったのが幸いした。技適関連がクリアできていなかったようだ。手続きが面倒な日本は後回しにされたようだ。

●BigBrain3D社「Swapper3D」(Prusa用ノズル交換システムのキット)
20cc41df-6d63-5539-42d7-dafce34b2ac5.jpg紹介動画を見ると、実に面白い動きをしている。1ノズルだがノズルそのものを交換しているのでパージタワーが不要だ。コンセプトは面白いが、キットなので再現性が多いに疑問だ。MMU2でも苦労するらしいがその比ではないだろう。さらに、
・ノズル交換後に、その位置を3軸すべてにおいて0.05mm程度の精度で合わせられるか
・Prusa本体の電源ですべての電力を供給できるか(MMU2の場合はそれも含めて)
この2点は疑問というより不可能とさえ思っている。クラウドファンディング開始から1週間少々だが、執筆時現在で実質60人程度しかプレッジしていないのが証拠かもしれない。これをプレッジするのはよほどの物好きと言える。無駄金になるのは必至だ。

なお、本キットはMMU2専用ではなくPaletteシリーズにも対応している。しかし、フィラメント接合は不要なので、接合部の前後でカットするという荒業で対応している。これはPaletteの最大の特徴をないがしろにする暴挙だ。
この会社は以前の記事で書いたように、Palette2/3用のP2PPオプションとしてパージメカニズムを販売している。調整には500回のトライが必要とあり、現実的でないと無視していたが、とうとうこんなものを作ったのかという印象だ。この装置も500回の調整が必要なのだろうか。こんなものに大枚払う気にはなれない。


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お高いkaikaノズル購入 [3Dプリンター]

高いだけで費用対効果が多いに疑問だった国産高精度ノズル「kaika」を購入した。

多色印刷での色移りがどうしても気になるが、途方も無い値のパージ量を設定するのは現実的ではない。ノズルも大いに影響しそうだと思い、交換をしてみた。現有のPrusa廉価ノズルから、クローンDragon Hotend添付の非真鍮(材質不明)に交換したら若干改善した。そこで、ノズル内のフィラメントの流れが良いとされるkaikaノズルを購入した次第。
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結論から言うと、クローンDragon Hotend添付品より若干改善、つまり今まで主に使ってきたPrusa廉価ノズルよりだいぶ改善したようだ。とはいえ、ある程度のパージ量は必要でありkaikaと言えどもやはり万能ではなかった。1ノズルでの多色印刷の限界を見た思いだ。
IMG_3720.jpeg<左>
・Prusa廉価ノズル
・パージ量:280mm3
・ワイプタワー29g
<右>
・kaikaノズル(0.4mm、E3D互換)
・パージ量:500mm3
・ワイプタワー41g
この通り色移りは皆無と言って良い。ただし本体が19gに対し、ワイプタワー(ゴミ)は41gもある。流れの良いとされるkaikaノズルでもこの程度なので、結局1ノズルでの多色印刷の限界かもしれない。

というわけでPalette3 Proでの多色印刷はひとまず区切りとする。実用的なものはほとんど作っていないが、ネタがあれば失敗なく作成できる自信はある。
昨今多色印刷可能な新しいマシンが登場している。これらに対しても、多色印刷経験者として一家言を持つことができたのは大きい。実はそのうちの1機種を購入することにした。これに関しては別記事にして記載しておきたい。

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Palette3で、こまごましたことを試す [3Dプリンター]

Palette3 Proを試用し始めて2か月にもなる。いつまでも「試用」ではまずいのだが、解決すべき問題や試したい機能などあり、本格的な利用には至っていない。そろそろ出尽くした感もあるのでこのへんでまとめておく。

●色移りとパージ量
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以前色移りしてしまったモデルで、パージ量を設定し直して再トライしてみた。しかし結果は全く変わらず。青赤ともに色移りしている。
・左:以前の試作品:CANVAS:パージ量はデフォルトの105mm
・右;今回の試作品:P2PP:パージ量は350mm3(=145mm相当、白への遷移時の設定)

設定値を調べるため、2色の簡単なモデルで試してみた。
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見ての通り500mm3(=208mm相当)でもNGだった。人間の五感は、低刺激時の微小な変化に敏感で、このような僅かな色移りでも比べるとわかってしまう。色替えごとに20cmもフィラメント無駄にしてもまだ足りないのだ。これは実用レベルとは言い難い。結論として、白は使うべきではない。濃い色側の黒も使うべきではないかもだ。

その後、エクストルーダーを回してノズルから排出する色を見て、適切なパージ量を調べてみた。150mmほどでも良さそうに見えた。200mmもあれば十分なはずだ。実プリント時と操作パネルからエクストルーダーを回転させたときとで流速に違いでもあるのだろうか。つまり実プリント時は勢いが足りず色替えが進まないのか。
はたまたノズル内の形状がなめらかでないか、もしくはカスでも溜まって流れが悪いのかもしれない。今度コールドプルしてみよう、いっそのこと内壁が極上と言われるお高いKaikaノズルを試すのもいいかもしれない。

●PrusaSlicerの機能を試す
PrusaSlicerの新しいバージョンには多色印刷のための機能が充実している。MMU2向けの機能だが、P2PPならPalette3でも使える。
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色指定においてくちばしは自動領域判定の「スマートフィル」を使い、目はブラシを使った。着色そのものはすこぶるいい。まるで後から接着したかのように色の境目がきれいだ。相変わらず色移りは多い(パージ量:280mm3)のが難だ。

●硬いフィラメントで「事故」
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PolyTerra3色を含めて4色印刷してみた。最近良く見るミニドラゴンだ。4色目にidbox添付の古いフィラメント(オレンジ)を使ってみた。このフィラメントは割とかためで、Palette3の入力部ギアで時々きしみ音がしていた。ダメ元で使ってみたのだが、後半で混色してしまった。目の辺りのオレンジの帯がこれだ。Ping値を見ると、多くは99あたりの値だったが、途中2回の93台があった。フィラメントが固く、ギアが滑って送り出しが不完全だったのかもしれない。やはり異音がしたら使うべきではなかった。

●Mosaic社のロゴはサンプルとして不適格
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Mosaic社の説明書きを見ると最初のプリントサンプルとして、Mosaic社のロゴのキーチェーンを使うように書いてある。しかしこれはまったくもって適していない。
同一層での色替えが正しくできるか否かがいちばん重要なのだが、このサンプルは1層目に1回の色替えがあるのみ。上部に色替えがあるがこれは層単位でありPalette3のメリットを生かしたものではない。1層目は底面なので裏返さないと見えない。
このような不適格なモデルをサンプルに使わせるのは、Mosaic社の意図であるのは明白だ。1層目の色替えはよほどのことがない限り失敗しない。後にPing値がとんでもない値なったとしても、初期のフィラメント長は正確に算出できるはずだからだ(それでも管理人は失敗していたが)。最初のトライで成功させたい意図が見て取れる。これで成功したつもりでも、その後茨の道が待っていることは、初心者ユーザーの知る由もないことだろう。


これでようやく区切りになるはずだが、今後もこまごましたことを試していそうな気もする。永遠に「試用」が終わらないのかもしれない。

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