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Palette3で、こまごましたことを試す [3Dプリンター]

Palette3 Proを試用し始めて2か月にもなる。いつまでも「試用」ではまずいのだが、解決すべき問題や試したい機能などあり、本格的な利用には至っていない。そろそろ出尽くした感もあるのでこのへんでまとめておく。

●色移りとパージ量
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以前色移りしてしまったモデルで、パージ量を設定し直して再トライしてみた。しかし結果は全く変わらず。青赤ともに色移りしている。
・左:以前の試作品:CANVAS:パージ量はデフォルトの105mm
・右;今回の試作品:P2PP:パージ量は350mm3(=145mm相当、白への遷移時の設定)

設定値を調べるため、2色の簡単なモデルで試してみた。
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見ての通り500mm3(=208mm相当)でもNGだった。人間の五感は、低刺激時の微小な変化に敏感で、このような僅かな色移りでも比べるとわかってしまう。色替えごとに20cmもフィラメント無駄にしてもまだ足りないのだ。これは実用レベルとは言い難い。結論として、白は使うべきではない。濃い色側の黒も使うべきではないかもだ。

その後、エクストルーダーを回してノズルから排出する色を見て、適切なパージ量を調べてみた。150mmほどでも良さそうに見えた。200mmもあれば十分なはずだ。実プリント時と操作パネルからエクストルーダーを回転させたときとで流速に違いでもあるのだろうか。つまり実プリント時は勢いが足りず色替えが進まないのか。
はたまたノズル内の形状がなめらかでないか、もしくはカスでも溜まって流れが悪いのかもしれない。今度コールドプルしてみよう、いっそのこと内壁が極上と言われるお高いKaikaノズルを試すのもいいかもしれない。

●PrusaSlicerの機能を試す
PrusaSlicerの新しいバージョンには多色印刷のための機能が充実している。MMU2向けの機能だが、P2PPならPalette3でも使える。
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色指定においてくちばしは自動領域判定の「スマートフィル」を使い、目はブラシを使った。着色そのものはすこぶるいい。まるで後から接着したかのように色の境目がきれいだ。相変わらず色移りは多い(パージ量:280mm3)のが難だ。

●硬いフィラメントで「事故」
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PolyTerra3色を含めて4色印刷してみた。最近良く見るミニドラゴンだ。4色目にidbox添付の古いフィラメント(オレンジ)を使ってみた。このフィラメントは割とかためで、Palette3の入力部ギアで時々きしみ音がしていた。ダメ元で使ってみたのだが、後半で混色してしまった。目の辺りのオレンジの帯がこれだ。Ping値を見ると、多くは99あたりの値だったが、途中2回の93台があった。フィラメントが固く、ギアが滑って送り出しが不完全だったのかもしれない。やはり異音がしたら使うべきではなかった。

●Mosaic社のロゴはサンプルとして不適格
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Mosaic社の説明書きを見ると最初のプリントサンプルとして、Mosaic社のロゴのキーチェーンを使うように書いてある。しかしこれはまったくもって適していない。
同一層での色替えが正しくできるか否かがいちばん重要なのだが、このサンプルは1層目に1回の色替えがあるのみ。上部に色替えがあるがこれは層単位でありPalette3のメリットを生かしたものではない。1層目は底面なので裏返さないと見えない。
このような不適格なモデルをサンプルに使わせるのは、Mosaic社の意図であるのは明白だ。1層目の色替えはよほどのことがない限り失敗しない。後にPing値がとんでもない値なったとしても、初期のフィラメント長は正確に算出できるはずだからだ(それでも管理人は失敗していたが)。最初のトライで成功させたい意図が見て取れる。これで成功したつもりでも、その後茨の道が待っていることは、初心者ユーザーの知る由もないことだろう。


これでようやく区切りになるはずだが、今後もこまごましたことを試していそうな気もする。永遠に「試用」が終わらないのかもしれない。

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