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OS自作入門を読み終わる [プログラミング]

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今月の初めから読み始めていた「30日でできるOS自作入門」を読み終えた。30日どころか14日間で読んでしまった。しかし途中3日ほど休んでいたので実質11日だ。700ページもあるこの本をこんな短期間に読めるはずがない。実はこんな読み方をしていた。

・最初の1週間
何をしたいのか説明を見た後、興味ある部分だけソースコードを読み、実行してみた。1日に2日分のペースで読んだ。

・最後の数日
ソースコードは読まず、説明だけ読んで実行しておしまい。1日に10日分も読んだ日もある。

結局後半は読み飛ばしたことになる。というのも半分ほど読んでみて、この先得るものが少ないように思ったからだ。理由をいくつか挙げてみると、

・管理人のイメージするOSとは、かなり異なる
しっかりしたファイルシステムがあり、これを基本にコマンドやウインドウシステムがあってしかるべきだが、このOSにはそれがない。ファイルは読めても書けない。OSらしいと言える部分は全体の3分の1程度だろうか。ウインドウシステムの構築に説明の大半を費やしている。

・説明の仕方が貧弱で理解しづらい
一から構築して30日間で完成するという展開になっており、日々少しずつ機能を追加して行く。説明と言えば追加・修正をしたC言語のソースコードと、わずかな説明文があるだけだ。解説方法としてはきわめて安易なやり方で、これが延々と続く。どうやら筆者には「ソースコードを読めばすべてわかる」「下手な説明文などいらない」という考えが根底にあるようだ。この考えに管理人は賛成できない。図表などを駆使して視覚的に分かりやすくする工夫をすべきだ。その上で、具体例としてソースコードを示すべきだ。図表もゼロではないが、きわめて少なく、ないに等しい。

しかし、最後まで読んだ。というのも、

・読むのを中断すると再開が難しい
日々の内容は昨日からの差分形式で書かれている。つまり「昨日の分にこれだけ追加して、こんなことができるようになりました。」的に書いてある。したがって途中から読むことはできないし、中断して以前の状態を忘れてしまうと、内容について行くのが辛くなる。したがって、途中であきらめるか最後まで一気に読むか、二つに一つだ。


以上、いろいろ文句ばかり書いたが、やはり最後まで読めたのは面白かったからだ。だんだんモノができて行く様子は、見ていて楽しい。「おっ!ウインドウが動かせるようになったぞ!」などと言いながら手を動かすのはやはり面白い。エミューレータ上で動作できるので、非常に手軽だ。ファイルもよく整理されていて、
 make run
で動かせるので簡単だ。ついつい続きを読みたくなるような中毒性もあった。読み飛ばしとはいえ700ページも読んだのだから、それなりの達成感もある。「良書」ではないが「面白い本」かもしれない。初版から3年近く経つが、今だに書店で見かけるのも理由が分かる。

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